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サイト設計ってなにするの?ヒアリングから始まる“戦略的Web制作”の第一歩
- ディレクション
 - 制作ノウハウ
 
更新日
2025.10.31
公開日
2025.10.31
Contents
ヒアリングから始まる“戦略的Web制作”の第一歩
Web制作を依頼するとき、
「デザインが気になる」「とにかくおしゃれにしたい」
といった要望を最初にいただくことは少なくありません。
しかし、どれだけ素敵なデザインでも、
サイトの“設計”がしっかりしていなければ、成果を出すWebサイトにはなりません。
この記事では、制作初期に行う「サイト設計」とは何か?
そして、なぜそれが重要なのか?について、分かりやすく解説します。
サイト設計とは?
サイト設計とは、一言で言えば「Webサイト全体の戦略と骨組みを決めるプロセス」です。
- 誰に向けて作るのか(ターゲット)
 - 何を達成したいのか(目的)
 - どんなコンテンツが必要か(内容)
 - どういう導線で見せるか(構成)
 - どのように更新・運用していくか(体制)
 
これらを整理し、Webサイトという“器”に落とし込むのがサイト設計の役割です。
なぜサイト設計が重要なのか?
サイト設計は、「おしゃれな見た目」よりも先に考えるべきことです。
例えば…
・お問い合わせ数を増やしたいのに、フォームにたどり着く導線がない
・商品の魅力を伝えたいのに、情報が散らばっている
・採用を強化したいのに、会社の雰囲気が伝わらない
こんな状態では、どれだけ見た目がよくても目的達成はできません。
つまり、設計を怠ると「つくって終わり」「目的を果たせない」サイトになるリスクが高くなります。
サイト設計に含まれる主な要素
① ターゲットの明確化
誰がこのサイトを見るのか?
年齢・性別・職業・ネットリテラシー・情報感度など、具体的にイメージすることが重要です。
② ゴールの設定(KPI)
・資料請求
・問い合わせ
・EC購入
・採用エントリー など
目指すゴールによって、構成・コンテンツ・導線すべてが変わってきます。
③ サイト構成と導線設計(サイトマップ)
どのページを作るのか?
どんな順番で見てもらうのか?
内部リンクやCTAボタンの配置なども設計の一部です。
④ コンテンツの設計
ユーザーにとって必要な情報は何か?
それをどう伝えるか?(テキスト・写真・動画など)
ストーリー性を持たせることも大切です。
⑤ 運用を見越した設計
更新が必要なコンテンツはCMSで管理しやすくしたり、問い合わせ対応フローと連動させたり。
制作後の運用まで見据えるのが「戦略的Web制作」です。
ヒアリングが成功のカギ
設計の精度は「聞き方」と「引き出し方」で決まる
サイト設計で最も重要なフェーズのひとつが、「ヒアリング」です。
ここでどれだけ正確に情報を引き出せるかによって、設計の質が大きく変わります。
ヒアリングは、単なる“質問と答え”のやり取りではなく、
「経営者の頭の中にある想い・強み・ビジョンを、言語化して整理する」ためのプロセスだと私たちは考えています。
<ヒアリングでよくある失敗例>
✅「とりあえず今ある内容でリニューアルを」→ サイトの目的が曖昧なままスタート
✅「お任せします」→ 実は想いがあるのに、それをうまく伝えられていない
✅「競合と似たような構成でいいです」→ 差別化ポイントを見失いがち
こういったケースでは、完成後に“なんか違った…”となることも。
本質を引き出す「深掘り型ヒアリング」
表面的なヒアリングで終わらせず、たとえば以下のような切り口で深掘りしていきます。
なぜ今、Webサイトを見直したいと思ったのですか?
→ “今このタイミング”にある課題や変化が見えてきます。
問い合わせが少ないと感じる理由は何ですか?
→ ページ構成や導線に潜むボトルネックを探ります。
どんなお客様からの反応が一番嬉しいですか?
→ ターゲット像や理想のゴールが具体化されます。
ライバルのサイトで「これはいいな」と思った点はありますか?
→ ご本人も気づいていない潜在的なニーズをあぶり出せることも。
こうした「気持ち」「経験」「理想像」を掘り下げて聞くことで、
本当につくるべきサイトの姿が、ぼんやりとではなく“はっきり”見えてくるのです。
情報整理も、設計の一部
ヒアリングで出てきた内容は、
ときに「言葉になっていない強み」や「バラバラなアイデアの断片」です。
それをどう整理し、形に落とし込むかも設計者の仕事です。
・ブランドの強みと特徴を一言で言い表す
・複数あるターゲットを整理し、優先順位をつける
・ストーリー性をもたせた構成に組み立てる
こうして、ようやく「サイトの骨格」が見えてきます。
ヒアリングは、クライアントとの“共同作業”
良い設計は、ヒアリング=インタビューではなく、対話=ディスカッションから生まれます。
だからこそ、私たちは「一緒に考える」スタンスを大切にしています。
ときには、雑談や過去のエピソードからヒントが見つかることも。
お客様自身が「こんなに自分の考えが整理されたのは初めて」とおっしゃることもよくあります。
それこそが、設計の出発点なのです。
サイト設計がしっかりしていると、何が違う?
・制作がスムーズに進む(迷いがない)
・デザインにブレが出ない(軸がある)
・成果に直結する(ユーザーが迷わない)
納品後も「きちんと機能する」サイトになるため、設計は最初の“投資”のようなものです。
良いサイトは「設計」で8割決まる
「サイト設計って何か難しそう…」と思われがちですが、要は「目的と道筋を明確にすること」。
デザインや機能の話に入る前に、まずは戦略と構造から。
一緒に理想のゴールへ向かう第一歩として、サイト設計を大切にしていきましょう。