を提供するパートナー
デザインで“らしさ”は伝わる!ブランドイメージを作る色とフォントの話
- デザイン
- マーケティング
- 制作ノウハウ
更新日
2025.12.26
公開日
2025.12.26
Contents
「なんかこのお店、いい感じ」…その理由、デザインかもしれません
あなたもこんな経験がありませんか?
「なんかこのお店、信頼できそう」
「このサービス、丁寧にやってくれそうな雰囲気がある」
「インスタで流れてきた投稿、なんか気になる!」
この“なんとなく良さそう”という感覚。
実はこの正体の多くは、「デザイン」がつくり出しているのです。
ここでいうデザインとは、単に見た目をおしゃれにすることではありません。
「このサービスはどんな人に、どんな価値を届けるか」を視覚的に伝える手段が、デザインです。
中でも、第一印象を左右するのが「色」と「フォント」。
今回は、あなたのブランドの“らしさ”をデザインで表現するためのヒントを、
色とフォントの視点から解説していきます。
色が与える印象と心理効果
色にはそれぞれ“感情に与える影響”があります。
マーケティングやブランディングの分野でも「色彩心理」は非常に重要な要素として扱われています。
以下に、代表的な色とそのイメージを紹介します。
| 色 | 印象・心理効果 | 向いている業種やサービス |
|---|---|---|
| 赤 | 情熱・エネルギー・勢い | 飲食店・スポーツ・アパレル |
| 青 | 信頼・誠実・冷静さ | 金融・医療・士業 |
| 緑 | 安心・自然・癒し | 福祉・環境・美容 |
| 黒 | 高級感・重厚・都会的 | 高額商材・ブランド系 |
| 黄 | 明るさ・元気・子どもっぽさ | 保育・教育・POP販促 |
| ピンク | 優しさ・可愛さ・女性的 | 美容・雑貨・ギフト |
たとえば、子ども向けの商品に黒ベースのデザインを使うと、
どうしても「怖い」「近寄りづらい」という印象になるかもしれません。
逆に、高級路線の商品でパステルカラーを使ってしまうと、安っぽく見えてしまうことも。
このように、色は“見る人の無意識”に影響するもの。
ブランドの価値やターゲットに合った色を選ぶことで、
「なんか好き」「安心感がある」という第一印象をつくることができます。
▶︎ 色選びのヒント
主役になる「メインカラー」と、引き立て役の「サブカラー」を決めておくと便利
競合と色が被らないようにすると、差別化につながる
印刷物・Web・SNSでも再現できる色味を意識すると◎
文字のかたちは“言葉の雰囲気”を伝えている
言葉の意味は同じでも、フォントが違うだけで印象は大きく変わります。
たとえば、
「ようこそ」 という文字でも…
- まるいゴシック体:親しみやすく、カジュアル
- 明朝体:落ち着きがあり、伝統的で上品
- 太字ゴシック:強さや勢いを感じる
- 手書き風:あたたかみがあり、親近感
こうした印象の違いは、読み手にとっての“無意識のフィルター”になっています。
▶︎ フォント選びの例
| フォント | 向いている雰囲気・業種 |
|---|---|
| 丸ゴシック体 | 子ども向け/ナチュラル系/雑貨系 |
| 明朝体 | 士業/着物や和食系/老舗の信頼感 |
| 手書き風 | 手づくり感/女性向け/親近感を出したいとき |
| 筆文字系 | 和風/職人系/インパクト重視の店舗 |
「自分のブランドにどんな雰囲気を持たせたいのか?」
「どんな温度感で伝えたいのか?」
そういった視点で、フォントを“言葉の表情”として選ぶのがポイントです。
トンマナ(トーン&マナー)で世界観に一貫性を
「SNSはナチュラル系の雰囲気なのに、HPはビジネスっぽい雰囲気」
「チラシでは可愛らしさを出してるけど、Webは無機質」
こんなふうに、媒体によって印象がバラバラだと、
ブランドの世界観がブレてしまい、信頼感も失われてしまいます。
そこで重要になるのが、トンマナ(トーン&マナー)の設計です。
これは簡単に言えば「表現のルールづくり」。
色・フォント・言葉づかい・写真の雰囲気などに統一感を持たせることで、
「このブランドっぽさ」が自然に伝わるようになります。
▶︎ トンマナ設計のポイント
色・フォント・レイアウトの共通ルールを決めておく
写真は実写/イラストなど方向性を統一
SNS・Web・紙媒体など、どこでも“らしさ”が出るように
一度トンマナを決めておくと、デザイン制作や投稿素材の制作もスムーズになりますし、
他の人に制作を依頼するときもブレが起きにくくなります。
「おしゃれ」よりも、「伝わる」が大事
デザインを考えるとき、「おしゃれにしたい」と思うのは自然なことです。
ですが、それがブランドの“らしさ”や“ターゲット”とズレてしまっては本末転倒です。
たとえば、
・若年層向けのSNSで、硬めすぎるフォントや暗い配色
・シニア向けサービスで、文字が小さすぎる or 派手すぎる配色
・子育て世代向けのチラシで、冷たい印象のカラー
これらはすべて、「デザイン自体はきれいでも、伝えたい印象が伝わらない」という
“もったいない例”です。
大切なのは、ターゲットに「どう見られたいか」を明確にし、それを色やフォントで形にすること。
おしゃれすぎず、地味すぎず。
“伝えたいこと”と“見た目”が一致したとき、デザインは強力な武器になります。
まとめ|「らしさ」は、目に見える形にできる
「言葉で説明しなくても伝わる」
それが、デザインの大きな力です。
特に色とフォントは、ブランドの印象を直感的に伝えてくれる存在。
だからこそ、こだわって選びたいポイントでもあります。
SNSの投稿1つ、名刺1枚、チラシ1枚でも、
そこに“あなたらしさ”が宿っているかどうかは、見る人にしっかり伝わっています。
「伝える」から「伝わる」へ。
ブランディングの第一歩として、色とフォントを味方にしてみませんか?